ProcessAI
機能使い方料金会社情報記事ログイン
  • 機能
  • 使い方
  • 料金
  • 会社情報
  • 記事
  • お問い合わせ
  1. ホーム
  2. /
  3. 記事
  4. /
  5. AI活用

生成AIで業務改善を始める前に必要な「現状業務の棚卸し」|総務省・IPA・中小企業白書のデータから

公開: 2026年10月18日約6分で読めますProcessAI 編集部
経理業務で受け取る資料と処理後の出力を確かめる担当者
AI生成のイメージ

生成 AI を導入したが、議事録とメールの下書き以外に使い道が広がらない。経営層から「どの業務に使えば効果が出るのか」と聞かれて、答えられない。この記事は、その状態の原因と、次の一手を書いています。

総務省の令和8年版情報通信白書によると、生成 AI の活用方針を把握している日本企業のうち、何らかの業務で生成 AI を利用している割合は86.4%(2025年度調査)でした。業務の類型別では「議事録・メール作成補助」が約7割で最も多く、「営業・販売」が約6割、「社内ヘルプデスク」が約5割と続きます。利用は広がりましたが、用途は文章作成の補助に偏っています。

この記事で分かるのは、用途が広がらない理由についての編集部の考え、棚卸しで作る3つの成果物、AI に向く工程を見分ける4つの条件、1業務・1工程・2週間で小さく試す進め方です。

この記事の内容

  1. 1. 生成 AI の利用は広がったが、用途は偏っている
  2. 2. 用途を広げるには、業務の記録から始める
  3. 3. 棚卸しで作る3つの成果物
  4. 4. AI に向く工程を見分ける4つの条件
  5. 5. 小さく試す進め方:1業務・1工程・2週間
  6. 6. よくある質問

生成 AI の利用は広がったが、用途は偏っている

総務省の令和7年版情報通信白書(2024年度調査)では、生成 AI を何らかの業務で使っている日本企業は55.2%で、「メールや議事録、資料作成等の補助」に使っている企業は47.3%でした。令和8年版(2025年度調査)では、活用方針を把握している企業のうち利用している割合は86.4%でした。白書は、他の3か国(米国・ドイツ・中国)との差が縮まったとしています。ただし、2つの年度の調査は対象と推計方法が異なるため、単純な比較はできません。

一方、令和7年版の同白書では、生成 AI 導入に際しての懸念として、日本では「効果的な活用方法がわからない」が最も多く挙げられていました。次いで「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」「ランニングコストがかかる」「初期コストがかかる」が続きます。使ってはいるが、自社のどの業務に効くかが分からない、という状態です。

用途を広げるには、業務の記録から始める

編集部は、「効果的な活用方法がわからない」という懸念の中身を、「自社の業務のうち、どの工程が、どんな入力を受けて、どんな出力を出しているか」が記録されていないことだと考えています。議事録とメールに用途が集中するのは、この2つが、どの会社でも入力(会話・用件)と出力(文章)が明確で、記録がなくても分かる工程だからです。

中小企業庁の2025年版中小企業白書には、段階別の意向の差を示すデータがあります。デジタル化の段階別に「DX に向けてこれから取り組もうとしていること」を見ると、「生成 AI や IoT の活用」を挙げた事業者の割合は次の通りでした。段階1(紙や口頭が中心)は2.8%、段階2(デジタルツールを利用)は12.9%、段階3(業務効率化・データ分析、業務フローの見直し)は24.7%、段階4は23.2%です。業務フローを見直す段階にいる事業者ほど、生成 AI を次の打ち手として挙げた割合が高くなっています。

「生成AIやIoTの活用」にこれから取り組もうとしている事業者の割合。業務フローの見直しを行う段階3以上で、段階2の約2倍になります。「生成AIやIoTの活用」にこれから取り組もうとしている事業者の割合 (デジタル化の段階別・複数回答)段階1 (n=2,836)2.8%段階2 (n=11,629)12.9%段階3 (n=7,060)24.7%段階4 (n=663)23.2%段階1では「特にない」が 49.3%。出典: 2025年版 中小企業白書 第1-1-44図
「生成AIやIoTの活用」にこれから取り組もうとしている事業者の割合。業務フローの見直しを行う段階3以上で、段階2の約2倍になります。

段階1の事業者では、「特にない」が49.3%を占めます。編集部は、生成 AI の使い道が見つからない主な理由を、ツールの性能ではなく、業務の記録がなく当てはめる先が見えないことだと考えています。

棚卸しで作る3つの成果物

棚卸しは、業務の可視化と同じ3つの成果物を作ります。生成 AI の用途を探す目的では、工程ごとに「入力・出力・判断基準」の3項目を付け加えます。

  • 業務一覧。部署の業務を、名称・担当・頻度・使うシステムで一覧にします。
  • 業務フロー図。業務ごとの流れと、担当の受け渡し、判断の分かれ目を描きます。作り方は業務フロー図の作り方で扱っています。
  • 工程ごとの数量と、入力・出力・判断基準。月あたりの件数、1件あたりの時間に加えて、その工程が何を受け取り(メール、帳票、画像、音声)、何を出すか(文章、表、システムへの入力)、判断がある場合は何を基準に決めるかを書きます。

3つ目の項目が、生成 AI の用途を決める材料になります。入力と出力が文章や画像で、判断基準を言葉にできる工程は、生成 AI に任せられる可能性が高い工程です。

業務一覧、フロー、工程ごとの入出力を整理するために用意した資料
業務一覧・フロー・工程の入出力や数量という3種の記録を用意する(AI生成のイメージ)

AI に向く工程を見分ける4つの条件

棚卸しした工程のうち、次の4つの条件を多く満たす工程から試します。4つすべてを満たす必要はありません。満たす数が多い工程ほど、効果が出やすく、失敗したときの影響が小さくなります。

  1. 入力が文章・画像・音声で、出力が定型に近い。問い合わせメールの分類、請求書の読み取り、会議の録音からの要約などです。
  2. 判断基準を言葉で書ける。「金額が10万円以上なら上長に回す」のように、基準が明文化できる工程です。「なんとなく」で決めている工程は、先に基準を記録します。
  3. 件数が多い。月に数件の工程では、試す手間に見合いません。月に数十件以上の工程を優先します。
  4. 誤りの影響が小さいか、人が確認する工程が後ろにある。AI の出力をそのまま顧客に送る工程ではなく、人が確認してから使う工程から始めます。

小さく試す進め方:1業務・1工程・2週間

生成 AI は、全社に一斉に導入するより、まず試しに使ってみる進め方が向いています。1業務を選び、その中の1工程に絞り、2週間で結果を見ます。

  1. 工程を1つ選ぶ。4つの条件を最も多く満たす工程を選びます。
  2. 改善前の数量を記録する。1件あたりの時間と、月の件数を残します。棚卸しで付けた数量をそのまま使います。
  3. 担当者が2週間使う。AI の出力を人が確認してから使う形で、実際の業務で試します。出力を直した回数と、直した理由を記録します。
  4. 同じ項目を測る。1件あたりの時間と、直した回数を見て、続けるか、工程を変えるか、やめるかを決めます。
  5. 次の工程に広げる。効果が出た工程と似た入力・出力を持つ工程を、棚卸しの一覧から探して広げます。

セキュリティの懸念には、試す前に「社内のどの情報を AI に入力してよいか」を決めておきます。顧客の個人情報や未公開の財務情報は入力しない、と最初に線を引けば、担当者が迷わずに試せます。

棚卸しそのものにも AI を使えます。ProcessAI は、担当者が AI と会話した内容(一般的な業務では20〜30分が目安)から業務フロー図の初稿を生成し、工程ごとに自動化できる候補と削減時間の試算を出します。棚卸しのうち、業務フロー図の初稿をヒアリングの時間で作れます。工程ごとの入力・出力と数量は、初稿を見ながら担当者が補います。

ProcessAI の工程ごとのAI分析。工程ごとに自動化の方法、現在とAI後の時間、人が行う確認を表示する画面
ProcessAI の実際の画面: 工程ごとの自動化候補と時間の試算(デモデータ)
AIが作った下書きを元の資料と照合して確認する担当者
AIの出力を人が確認し、まず1工程だけ試す(AI生成のイメージ)

ここから言えること

生成 AI の用途が議事録とメールから広がらない理由を、編集部は、自社の業務が記録されていないことだと考えています。まず1業務を棚卸しし、工程ごとに入力・出力・判断基準を書いてください。4つの条件を満たす工程を1つ選び、2週間試して数字を測れば、次に広げる工程が一覧の中から見つかります。

棚卸しの最初の工程(ヒアリングと業務フロー図)を AI で短縮したい場合は、ProcessAI をご検討ください。1部門からの試験導入に対応しています。

ProcessAI に問い合わせる機能を見る

よくある質問

どの業務から棚卸しを始めるべきですか。
件数が多く、文章や画像の入力が多い業務から始めます。問い合わせ対応、受発注、経理の入力作業などが該当します。生成 AI の効果が数字で見えやすいためです。
中小企業でも、棚卸しをしてから生成 AI を使うべきですか。
規模にかかわらず必要です。中小企業白書のデータでは、業務フローを見直す段階3の事業者の方が、生成 AI を次の打ち手として挙げた割合が高くなっています。棚卸しの範囲は1業務で構いません。
セキュリティが心配で、業務データを AI に入れられません。
入力してよい情報の範囲を先に決めます。個人情報と未公開の財務情報を除外し、それ以外の工程から試します。利用する AI サービスのデータの扱い(学習に使われるか、保存場所はどこか)も確認します。
棚卸しに AI を使うことはできますか。
できます。ヒアリングの録音から手順を起こす作業、起こした手順を図にする作業は、生成 AI の得意な領域です。AI がヒアリングを行い、業務フロー図の初稿を生成するツールもあります。

出典

  • 総務省「令和7年版 情報通信白書」第Ⅰ部 第2節(2)企業におけるAI利用の現状(図表Ⅰ-1-2-12〜16)
  • 総務省「令和8年版 情報通信白書」第Ⅰ部 第1節(3)生成AIの業務利用状況(図表Ⅰ-2-1-6・Ⅰ-2-1-7)
  • 中小企業庁「2025年版 中小企業白書」第1部 第1章 第5節 デジタル化・DX(第1-1-44図)
  • 情報処理推進機構(IPA)「DX動向2025」

ProcessAI

担当者が AI と話すだけで、業務フロー図の初稿ができます

記事で紹介したヒアリングと作図を、AI が音声の会話で行います。一般的な業務では20〜30分の会話が目安です。 業務フロー図の初稿に加えて、自動化できる工程の候補と削減時間の試算が出ます。

会話の内容から初稿を作成
  • AIどのような部署で、どんなお仕事をされていますか?
  • 担当者取引先への見積依頼から発注までを担当しています。
  • AI最初は何から始まりますか?
  • 担当者仕入先にメールで見積もりを依頼して、届いた見積書の金額と納期を確認します。
  • AI確認の後は何をしますか?
  • 担当者問題があれば修正を依頼します。問題がなければリーダーに承認を依頼します。

業務フロー図 (初稿)

  1. 仕入先に見積もりを依頼 (メール)
  2. 見積書の金額と納期を確認
  3. ◇ 内容に問題があるか問題あり → 修正を依頼 / 問題なし ↓
  4. リーダーに承認を依頼

デモ: 見積・発注業務 (架空のデータ)

ProcessAI に問い合わせる機能を見る

関連する記事

  • 業務の可視化

    業務フローを期限内にそろえる|複数部署・拠点の進め方

  • BPO

    BPO受託前の業務整理|フロー・分担・未確認事項のまとめ方

  • 業務の可視化

    業務棚卸し表の作り方|項目・粒度・記入例

© 2026 Activated Trigger株式会社. All rights reserved.

機能料金会社情報記事利用規約プライバシーポリシー特定商取引法